人生の最期をどこで暮らし、どのように過ごすのか。
その「場所」は私たちにとって人生の大きな選択です。
その「場所」の現状は、一体どうなっているのか?まずは、データでご紹介します。
どこで最期を迎えるのか? その場所は、いったいどんな場所なのか?
人生会議をこれから始める私たちにとって、その判断材料があるといい。
そこで、「病院」「施設」「自宅」の3つに分け、それぞれの「場所」で私たちを支えてくれている
専門職に、その「場所」はどんなところなのか、聞いてみました。
人生のスタートライン
人生の最期の「場所」について考えると、少し暗い気持ちになってしまったのは私だけだろうか。でも、それは同時に「これまでの人生をどう生きてきたか」「これからどう生きたいか」を見つめなおすことにつながり、改めて人生のスタートラインに立ったような感覚になる。
私たちの人生は選択の連続。人生の「最期の場所」は、これまでの人生の中で沢山してきた選択の一つで、人生会議で話し合うことは、最期の「場所」が全てではない。大切なのは「自分にとって大事なものは何か」「どんな未来(人生)を生きたいか」を考えることではないだろうか。
長寿県で暮らす私たちは、人生100年時代のこれからをどう生ききるか。人生会議をすることで人生のスタートラインに立ち、自分らしく明るい楽しいことを考えてみてほしい。
しまねの人生会議 運営チームより

- 「その人らしく生きる」 を支える
施設にも、特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護医療院、サービス付き高齢者住宅、有料老人ホームなど種別は様々です。
私が勤務している特別養護老人ホームは、半数以上の方が意思確認の難しい状況で入居されますが、「入居された時」、「状態が変化された時」、「看取り期」と3段階に渡り、ご家族と嘱託医を含めた多職種による「ACPカンファレンス」を行い、ご家族から入居者様のライフヒストリーを聴き取ります。
また、日頃の入居者様とスタッフとの関わりの中から、その方の人生観や価値観、死生観を把握していけるように努めています。それらの一つ一つの情報を集めた上で、その方にとっての最適な推定意思を支援しています。
私達は入居者様を知り、入居者様の思いを汲み取り、その方らしい生活を送ることができるように支援しています。人生の最終ステージにおいても尊厳ある生活を送っていただけるように、「その人らしく生きる」を支えていきたいと思っています。

- 「患者さん」から「○○さん」に戻れる場所
「ただいまー! あーやっぱり家はいいなぁー」笑顔で自宅を見回し、自分の定位置に座った瞬間、「患者さん」から「その人」に戻る――これは、病院や施設から自宅に帰られた方に訪れるお馴染みのシーンです。
自宅では、日常生活から切り離されることなく、見慣れたものや思い出の品に囲まれて暮らすことができます。慣れ親しんだ自宅で医療・介護のサービスを受けながら、大切な家族と共に今まで通りのリズムで生活を送りつつ、残された時間を過ごすことができます。
近年では、自分らしい最期を迎えたいという思いから、在宅での看取りを希望される方やご家族が多くなっています。
もちろん、自宅だと医師や看護師が近くに居なくて不安という方や、ご家族の負担を心配される方もいらっしゃいます。しかし、在宅医療は、かかりつけ医と訪問看護師が密に連携することで、休日や深夜関係なく24時間相談でき、必要に応じていつでも駆けつける体制が構築されています。また、ご家族の負担も、介護サービスとの連携により最大限軽減でき、「家で看取ることができて本当に良かった」や「日々頑張る親の姿や生き様を見て勇気をもらった」等、心が満たされるご家族も多くいらっしゃいます。
自宅とは、自分をありのまま出せる場所であり、自分の人生に何が大切かを感じる場所でもあります。そして自宅には、その人が生きてきた証があります。訪問看護師はそうしたことをしっかりと理解し、その人やご家族の思い、人生、背景を踏まえ、「その人らしい」場所で、「その人らしい」暮らしで、「その人らしい」最期を迎えられるよう、その人に合ったオーダーメイドな支援を行います。

- 「その人らしく生きる」 を支える
- 施設にも、特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護医療院、サービス付き高齢者住宅、有料老人ホームなど種別は様々です。
私が勤務している特別養護老人ホームは、半数以上の方が意思確認の難しい状況で入居されますが、「入居した時」、「状態が変化した時」、「看取り期」と3段階に渡り、ご家族と嘱託医を含めた多職種による「ACPカンファレンス」を行い、ご家族から入居者様のライフヒストリーを聴き取ります。
また、日頃の入居者様とスタッフとの関わりの中から、その方の人生観や価値観、死生観を把握していけるように努めています。それらの一つ一つの情報を集めた上で、その方にとっての最適な推定意思を支援しています。
私達は入居者様を知り、入居者様の思いを汲み取り、その方らしい生活を送ることができるように支援しています。人生の最終ステージにおいても尊厳ある生活を送っていただけるように、「その人らしく生きる」を支えていきたいと思っています。

- 「患者さん」から「○○さん」に戻れる場所
- 「ただいまー! あーやっぱり家はいいなぁー」笑顔で自宅を見回し、自分の定位置に座った瞬間、「患者さん」から「その人」に戻る――これは、病院や施設から自宅に帰られた方に訪れるお馴染みのシーンです。
自宅では、日常生活から切り離されることなく、見慣れたものや思い出の品に囲まれて暮らすことができます。慣れ親しんだ自宅で医療・介護のサービスを受けながら、大切な家族と共に今まで通りのリズムで生活を送りつつ、残された時間を過ごすことができます。
近年では、自分らしい最期を迎えたいという思いから、在宅での看取りを希望される方やご家族が多くなっています。
もちろん、自宅だと医師や看護師が近くに居なくて不安という方や、ご家族の負担を心配される方もいらっしゃいます。しかし、在宅医療は、かかりつけ医と訪問看護師が密に連携することで、休日や深夜関係なく24時間相談でき、必要に応じていつでも駆けつける体制が構築されています。また、ご家族の負担も、介護サービスとの連携により最大限軽減でき、「家で看取ることができて本当に良かった」や「日々頑張る親の姿や生き様を見て勇気をもらった」等、心が満たされるご家族も多くいらっしゃいます。
自宅とは、自分をありのまま出せる場所であり、自分の人生に何が大切かを感じる場所でもあります。そして自宅には、その人が生きてきた証があります。訪問看護師はそうしたことをしっかりと理解し、その人やご家族の思い、人生、背景を踏まえ、「その人らしい」場所で、「その人らしい」暮らしで、「その人らしい」最期を迎えられるよう、その人に合ったオーダーメイドな支援を行います。
病院には、ケガや病気を患った方が多く訪れます。皆さん「治したい」「元気になりたい」という思いで病院に来られています。しかし、突然重篤な病気になり入院される方、事故などで救急搬送される方、長らく闘病された方、様々な状況により最後の時を病院で迎えられる方がおられます。
患者さん、ご家族はどのような最期を迎えたいと考えておられるでしょう。「管につながれて最期を迎えたくない。」「できる治療はなんでもやってもらいたい。」「自然な形で最期を迎えさせたい。」「住み慣れた自宅で最期を迎えたい」「最後は病院で迎えられた方が安心」どれも間違いではありません。
病院に勤めている者は、できる限り患者さんとご家族が望む最期を迎えて頂きたいと考えています。残された時間を少しでも一緒に過ごして頂けるよう、できる限り面会の機会を設けています。また、ご自宅など住み慣れた場所で過ごす時間を取っていただくため、病状や容態が許す限り外出や外泊、一時退院のご希望にも添うようにしています。しかし、体調に不安がある中で病院を離れることに不安を感じられると思います。そのような時は、医療ソーシャルワーカーにご相談ください。訪問看護やケアマネジャーなど多くの医療介護の専門職の力を借りて、患者さんとご家族が少しでも穏やかな時間を過ごせるよう支えて参ります。そして、お別れの時を迎えた後も、ご家族の思いに寄り添い支えていきたいと考えています。